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2009/01/07

非現実の王国で ヘンリー・ダーガーの謎

Daga20090103

「非現実の王国で ヘンリー・ダーガーの謎 」★★★★★
監督: ジェシカ・ユー




ヘンリー・ダーガーは生涯をかけてひとつの世界を創造してしまった。
なんて純粋で閉鎖的で魅力的な人間なんだ。

人に見せるためではなく、ただひたすら自分のためだけに創造したものこそがアート作品として最も優れているのかもしれない。
媚びたところがないそれは、容赦なく心の琴線に触れる。

アパートの一室で息を引き取ったんだとばかり思ってた。
誰にも作品を見られずに亡くなったんだと思ってた。
ヘンリー・ダーガーが生きているうちにアパートの大家さん(アーティスト)が発見して驚嘆したんだ。
アパートの隣人が救貧院でへンリー・ダーガーに作品を見た感想を伝えたことを語ったシーンで号泣してしまった。

世界一長い長編小説『非現実の王国として知られる地における、ヴィヴィアン・ガールズの物語、子供奴隷の反乱に起因する
グランデコ・アンジェリニアン戦争の嵐の物語』を読んでみたい。

画集を手に入れたい。




<略歴>
* 1892年4月12日シカゴで生まれる。
* 4歳になる直前に生母と死別。また、妹は里子にだされる。足の不自由な父に育てられる。
* 読書が好きで、小学校1年から3年に飛び級をした。だが、8歳で父親が体をこわして救貧院に入り、ヘンリーはカトリックの
少年施設で過ごす。友達とコミュニケーションがうまくとれず、退学を体験する。
* 12歳の頃、感情障害の兆候が現れたという理由で、知的障害児の施設に移される。
* 15歳で父が死去した事を施設で知る。
* 16歳で施設を脱走し、260kmを徒歩で歩き、シカゴに戻る。聖ジョゼフ病院の、掃除人として働き始める。
* 19歳の時『非現実の王国で』の執筆を開始。執筆はダーガーの死の半年前まで続けられた。
* 33歳の時、教会に養子を申請するが却下。だがあきらめきれず、何度も申請し続ける。
* 73歳の時、掃除人の仕事を強制的にやめさせられる。できた時間で自伝を執筆する。
* 1972年の暮れ、病気のために救貧院に。アパートの大家であるネイサン・ラーナー(アーティストでもあった)が彼の部屋に
入り、彼の作品を発見して驚嘆した。ダーガーは、それが作品という意識がなかったらしく自分が死んだ時には全ての持ち物
の焼却を希望していたとされる。
* 救貧院にて、1973年4月13日、81歳で死去。ラーナーはダーガーの死後も部屋をそのままの状態で、2000年まで保管した。




【ストーリー】
ダーガーの死後、40年間暮らしたアパートからは、「非現実の王国で」と題した15,000ページを超える小説の原稿と、数百枚
に及ぶ挿絵が発見された。
その小説を紐解く本作品での圧巻は、挿絵をもとに2年をかけて新たに制作されたアニメーション。
邪悪な大人の男達から子供達を救うべく壮絶な闘いを繰り広げる7人の無垢な少女ヴィヴィアン・ガールズ。
裸で男性器を付けた(!)彼女たちの動く姿が、特異な美意識による無限の妄想の世界へと観る者を誘う。

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