みずうみ

「みずうみ」★★★★☆
よしもと ばなな (著)
小説で泣いたのは久々だなあ。
泣く予定のない、急にやってくる、沸き上がってくる涙は久々だなあ。
小さかった中島くんが、何が正しいのか分からないまま、何が間違っているのか分からないまま逃げ出した時のくだりがたまらない。
いつも一緒にいた人たちを悪だと悟った時、悪だと認めてしまった時のやるせなさ。
宗教は解釈がむずかしい。洗脳はおそろしい。
何を悪として何を善とするのか、そしてそれに巻き込まれた幼い者はこれから何に救いを求めるのか。
「人の大変な話を聞くということは、
もう、
お金をもらったのといっしょで、
絶対にそのままではすまされないよ。
聞いたという責任が生じてしまうの。」
「ここでは、
カウンターに座って品よく飲むという以外に、
ルールはないわ。
どんなことをしゃべっても、
いいの。
普通は言わないこととか、
社会ではよくないとされているだとか、
関係ないわ。
だってここはお金を払って、
心の自由を買いにくるところなんだもの。」
内容(「BOOK」データベースより)
大好きなママが、パパとの自由な恋をつらぬいてこの世を去った。
ひとりぼっちになったいま、ちひろがいちばん大切に思うのは、幼児教室の庭に描く壁画と、か弱い身体で支えきれない体の重荷に苦しむ中島くんのことだ。
ある日中島くんは、懐かしい友だちが住む、静かなみずうみのほとりの一軒家へと出かけようとちひろを誘うのだが…。
魂に深手を負った人々を癒す再生の物語。


















































