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2011/10/07

ビフォア・ラン

Beforerun2011
「ビフォア・ラン」★★★★☆
重松 清 (著)



はじまり方に多少の無理があったけど、途中からぐんとおもしろくなった
登って登って登って、到達してすーと空気が抜けた瞬間から加速しておもしろくなる
おもしろくなるというか、悲しみが何かをつたって満ちてくる 
悲しみに満ちる、悲しみに満ちることがおもしろいなんて、へんだね




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その結果として、彼女は、奇妙な孤独の中にいる。
みんなから嫌われているひとりぼっちではなく、誰からも悪口を言われないひとりぼっち。

十九人の女の子たちがいるとする。
彼女たちが、家庭科でもなんでもいいけれど、二人組をつくるように言われたとする。
当然、一人は余ってしまう。
紀子はその状況をとっさに思い描く。
一人になった子はかわいそうだ、と。
そして、「あたしは一人でいいですから」と教師に申し出る。
そんなことばかりくりかえしていた。
感謝はされる。
教師からも誉められる。
尊敬を受ける。
女の子たちの人気も集める。
だが、それと引き換えに、紀子はコンビを組む友達をつくるチャンスを失っていった。
セコい約束をしたり、ささやかな秘密を共有したりする友達とは出会えないままだった。
誰もが、試験前に紀子からノートを借りるが、決して好きな男の子のことの相談はしない。
生徒会選挙では紀子に投票するが、期末試験の打ち上げでこっそり宴会するときに誘うことはない。

「まじめな子ほど、歯車が狂い出すと止まらんのじゃねえ」

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内容(「BOOK」データベースより)
授業で知った「トラウマ」という言葉に心を奪われ、「
今の自分に足りないものはこれだ」と思い込んだ平凡な高校生・優は、
「トラウマづくり」のために、まだ死んでもいない同級生の墓をつくった。
ある日、その同級生まゆみは彼の前に現れ、あらぬ記憶を口走ったばかりか恋人宣言してしまう―。
「かっこ悪い青春」を描ききった筆者のデビュー長編小説。

内容(「MARC」データベースより)
1980年。ぼくは田舎町の高校3年生で、陸上部のさえない長距離走者で、それ以上にさえない受験生だった。
たった1つのコンプレックスといえば、気楽すぎること。こんな平凡な高校生の生活を、笑いとペーソスで描く。

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