Book

2011/11/26

かもめ食堂

Kamome20111119
「かもめ食堂」★★★★★
群ようこ(著)




成田からヘルシンキに向かう飛行機の中で読みました
もちろん、かもめ食堂にも連れて行きました
小説と映画と現実が繋がる
なんてたのしいことでしょう


Kamomesyokudo20111126
かもめ食堂でかもめ食堂を読むわたし




内容(「MARC」データベースより)
ヘルシンキの街角にある「かもめ食堂」。
日本人女性のサチエが店主をつとめるその食堂の看板メニューは「おにぎり」。
けれど、お客といえば、日本おたくの青年トンミただひとり。
映画「かもめ食堂」の原作。

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2011/10/11

チエちゃんと私

Tiechantowatashiimages1
「チエちゃんと私」★★★★☆
よしもとばなな(著)




“原マスミの描く絵はよしもとばななの書くものがたりに
ほんとうに隙間なくぴったりとくっついて連動している
その一枚で語るのだからすごいなあといつも思う”

「まぼろしハワイ」同様、そう思う
この表紙はやばい


できることだけを丁寧に根気よくする
朝顔を育てることと、お味噌汁をつくること、掃除をすること(床、お風呂、トイレを磨いてぴかぴかにする)
できることは少ないけど、丁寧に根気よく継続する
ぽつぽつとしかしゃべらない、あまりしゃべらない、でも、たいせつなことはちゃんとしゃべる
生理的に好きです、チエちゃん



出版社/著者からの内容紹介
きれいな時間、静かすぎて少し悲しい

突然おとずれた従姉妹との同居生活。
その奇妙な暮らしの中で見つけたものは......。
家族とは? 仕事とは? 愛情とは? お金とは?
欲望とは? そして自分らしく生きるということは?
人生のときめきを紡ぎ出すための、「再生」の物語

表紙装画:原マスミ
内容(「BOOK」データベースより)
突然おとずれた中年の従姉妹(いとこ)との同居生活。
その奇妙な暮らしの中で見つけたものは?
人生のときめきを紡ぎ出すための「再生」の物語。

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ドリームタイム

Taguchidream2011
「ドリームタイム」★★★★☆
田口ランディ(著)




「私」は「田口ランディ」なのだろうか
ルポルタージュのような小説、小説のようなルポルタージュ




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「ねえ、それって芸なの? いったいそこで何をしているの?」
私がそう言うと、ピエロ男は答えた。
「何もしていません」
「何もしていないという芸なの?」
「はい。何もしていないという芸です」
抑揚のない声だった。
「どうしてそんなことをしているの?」
「こうしたいからです」
「なぜ、そんなことをしたいの?」
「何もしていないということを、しているというのが面白いからです」
(ピエロ男)

神と紙は音が同じなんだな、と不思議に思った。
私は私にとってのカミの前に座ったのだ。
そして、カミの前に座ったら言葉が浮かんだので、それを書き始めた。
(シェルター)

フリーダ・カーロの絵を見ていると、夜中の洗面所で暗い鏡をのぞきこんでいるような気持ちになる。
鏡に映る自分がひどくやつれた見知らぬ女に見える。
異界に繋がる背後の闇には、得体の知れない怪物が潜んでいる。
内面の暗部をカンヴァスに転写する。
それがフリーダ・カーロだ。
冷徹に闇を見つめる黒い瞳。
(闇のなかの女)

「じゃあ、人ってのは死なないの?」
「物質を質量のあるものとしてだけで捉えないことです。
すべてはエネルギーです。あらゆるものはエネルギーとして様々に姿を変えて循環しています。
水を見てごらんなさい。氷にもなるし、水蒸気にもなるでしょう。
人間存在もそれといっしょです。でもエネルギーの量は不変です」
(繭のシールド)

「私ね、実は、田口さんが私のことをどう書いてくれるか、それを読んでみたかったの」
「へ?」
「書いてくれって言ってるんじゃないですよ。田口さんのエッセイに出てくるお友達って、
田口さんの視線で編集されてて、それがとてもいいなあ、うらやましいなあと思っていたんです。
だから、私も田口さんの視線のなかに入ってみたかったんだと思う。
そして、私がどんなふうに見えるのか、田口さんの世界の登場人物になってみたかったんだと思う」
(私に似たひと)

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「ピエロ男」
「シェルター」
「闇のなかの女」
「読書」
「肉の花」
「ゾンビの写真」
「生け贄」
「ウタキの青い蝶」
「トイレの神様」
「繭のシールド」
「私に似たひと」
「指」
「不知火の夜」
収録




内容(「MARC」データベースより)
ピエロ男、トイレの神様、フリーダ・カーロの女が現われ…。
この地球に起っている、言葉では絶対に説明できない13の夜の物語。
『文学界』連載に書き下ろし1編を加えて単行本化。

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2011/10/08

みぞれ

Mizore201109
「みぞれ」★★★★☆
重松清(著)




何歳になっても、どの道に進んでも、男でも、女でも、誰にでも問題はある
だから、自分の好きなことを好きなようにすればいいんだよ
それを否定する人とは距離を置いて、賛同してくれる人と時間を共有すればいいんだよ




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ぼくたちは、この暮らしを二人で選んだのだ。
客が来なければ食卓の椅子が埋まらない夫婦だけの暮らしを「寂しい」と呼ぶひととは——何度でも言う、
ぼくは決して付き合いたくない。

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「拝啓ノストラダムス様」
「正義感モバイル」
「弾丸ママ」
「電光セッカチ」
「遅霜おりた朝」
「石の女」
「メグちゃん危機一髪」
「へなちょこ立志篇」
「望郷波止場」
「ひとしずく」
「みぞれ」
収録




[ 内容 ]
思春期の悩みを抱える十代。
社会に出てはじめての挫折を味わう二十代。
仕事や家族の悩みも複雑になってくる三十代。
そして、生きる苦みを味わう四十代――。
人生折々の機微を描いた短編小説集。

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2011/10/07

ビフォア・ラン

Beforerun2011
「ビフォア・ラン」★★★★☆
重松 清 (著)



はじまり方に多少の無理があったけど、途中からぐんとおもしろくなった
登って登って登って、到達してすーと空気が抜けた瞬間から加速しておもしろくなる
おもしろくなるというか、悲しみが何かをつたって満ちてくる 
悲しみに満ちる、悲しみに満ちることがおもしろいなんて、へんだね




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その結果として、彼女は、奇妙な孤独の中にいる。
みんなから嫌われているひとりぼっちではなく、誰からも悪口を言われないひとりぼっち。

十九人の女の子たちがいるとする。
彼女たちが、家庭科でもなんでもいいけれど、二人組をつくるように言われたとする。
当然、一人は余ってしまう。
紀子はその状況をとっさに思い描く。
一人になった子はかわいそうだ、と。
そして、「あたしは一人でいいですから」と教師に申し出る。
そんなことばかりくりかえしていた。
感謝はされる。
教師からも誉められる。
尊敬を受ける。
女の子たちの人気も集める。
だが、それと引き換えに、紀子はコンビを組む友達をつくるチャンスを失っていった。
セコい約束をしたり、ささやかな秘密を共有したりする友達とは出会えないままだった。
誰もが、試験前に紀子からノートを借りるが、決して好きな男の子のことの相談はしない。
生徒会選挙では紀子に投票するが、期末試験の打ち上げでこっそり宴会するときに誘うことはない。

「まじめな子ほど、歯車が狂い出すと止まらんのじゃねえ」

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内容(「BOOK」データベースより)
授業で知った「トラウマ」という言葉に心を奪われ、「
今の自分に足りないものはこれだ」と思い込んだ平凡な高校生・優は、
「トラウマづくり」のために、まだ死んでもいない同級生の墓をつくった。
ある日、その同級生まゆみは彼の前に現れ、あらぬ記憶を口走ったばかりか恋人宣言してしまう―。
「かっこ悪い青春」を描ききった筆者のデビュー長編小説。

内容(「MARC」データベースより)
1980年。ぼくは田舎町の高校3年生で、陸上部のさえない長距離走者で、それ以上にさえない受験生だった。
たった1つのコンプレックスといえば、気楽すぎること。こんな平凡な高校生の生活を、笑いとペーソスで描く。

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69 sixty nine

69201109
「69 sixty nine」★★★★☆
村上龍(著)



映画(というかDVD)は観たんだけど、ブログに残ってないということは2006年より前か
前の前のブログ、諸事情で消しちゃったからな、あーもったいない

振り返ってみると、わたしの学生生活(中学、高校にかけて)というのは、村上龍的に言う徹底的に悪く書かれるタイプの人間だったな
『楽しんで生きないのは、罪なことだ。』
楽しいことももちろんあったが、もう、絶対に戻りたくない
こうなりたい自分とはかけ離れていて苦しかった
出来れば今を継続して生きたい

そしていつも思う
本名は村上龍之助
父は美術教師、母は数学教師
デビュー作で芥川(龍之介)賞
すごい、かっこいい



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この頃から、僕は他人をごまかす術を身につけようとしていた。
誰かに自分の案を押しつける時、相手の知らない世界で押しきるのがいいのだと気付いていた。
文学に強いやつにはヴェルヴェット・アンダーグラウンドの話を、
ロックに強いやつにはメシアンの話を、
クラシックに強いやつには、ロイ・リキテンシュタインの話を、
ポップアートに強いやつにはジャン・ジュネの話を、
という具合にやると、地方都市では議論に負けないのである。

これは楽しい小説である。
こんなに楽しい小説を書くことはこの先もうないだろうと思いながら書いた。
この小説に登場するのはほとんど実在の人物ばかりだが、
当時楽しんで生きていた人のことは良く、
楽しんで生きていなかった人(教師や刑事やその他の大人達、そして従順でダメな生徒達)のことは徹底的に悪く書いた。
楽しんで生きないのは、罪なことだ。
わたしは、高校時代にわたしを傷つけた教師のことを今でも忘れていない。
(あとがき)

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69 sixty nine 予告


出版社/著者からの内容紹介
流されて生きるのはまっぴらだ!
全共闘、ビートルズ。
これらの言葉が、まだ想い出ではなかった'69年、佐世保。
17歳の僕は世間に反抗し、刺激的な青春を駆け抜けていた。
(解説・林 真理子)

内容(「BOOK」データベースより)
1969年。安田講堂事件が起き、東大は入試中止。
アポロが月に行き、ビートルズが「アビーロード」を、ローリング・ストーンズは「ホンキー・トンク・ウイメン」をリリースした。
ベトナム反戦運動が高まり、基地の町・佐世保で、僕は高校をバリケード封鎖した―。
明るく楽しく生きる青春のエネルギーに満ちた日々を描いた永遠の古典。

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2011/09/29

恋愛芸術家

Renaigeijyutuka2011
「恋愛芸術家」★★★★☆
岡本 敏子 (著)




いろいろな思想を超越しちゃってる
ただただ、すごいなあ、と
置いてきぼりをくらう始末

頭で分かってはいても
心で反発する
頭と心がばらばら
心で感じていても
頭で反発したり、ね




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たとえば、いま、その人が自分の側にいなくて「さびしいな」と思うとするでしょう。
「もしかしたら、誰かほかの人のところに行っているかもしれない」って想像したり。
でも、ニコニコしてればいいじゃない。
そのときはつらくても、その人が帰ってきたら、「わあ、うれしい! 帰ってきた!」
って笑ってればいいの。
それなのに、とかく、「いままでどこ行ってたの?」なんてしつこく聞いたりして、
せっかくいまここにいてくれるのに、いなかったときのほうを実体にしちゃうことがある。

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内容(「MARC」データベースより)
「愛してる」なんて言わなきゃわかんないような関係なら、最初から始めなきゃいい…。
天才芸術家であり最先端の思想家であった岡本太郎。
彼を支え、ともに過ごした50年間。そこで培われた愛と、その本質を語る恋愛論。

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乳と卵

Chichitoran2011
「乳と卵」★★★★★
川上 未映子 (著)




「面白い話があんねん」と
そのつるつるとすべる文章を
右斜め後ろから私の耳元でしゃべる
川上未映子がいた




出版社 / 著者からの内容紹介
娘の緑子を連れて豊胸手術のために大阪から上京してきた姉の巻子を迎えるわたし。
その三日間に痛快に展開される身体と言葉の交錯!

内容(「BOOK」データベースより)
姉とその娘が大阪からやってきた。三十九歳の姉は豊胸手術を目論んでいる。姪は言葉を発しない。
そして三人の不可思議な夏の三日間が過ぎてゆく。第138回芥川賞受賞作。

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オーデュボンの祈り

Odexupon2011
「オーデュボンの祈り」★★★★☆
伊坂 幸太郎 (著)




おもしろいのになかなか読み進められない
どうしてだろう、文体があわないのかなあ
と思ってたけど、わかった、考えながら、推理しながら読んでるからだ
そんな単純なことに気づかなかったことにびっくり
そうだ、伊坂幸太郎はミステリー出身の作家なんだった

しゃべるかかしの脳のしくみが興味深い
土や水や空気、花や小さな虫、そういった命の組み合わせ




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「一度、死んだ人間の頭の中を見せてもらったことがある。ぐちゃぐちゃとしていて何も分からなかった。
落ち着いて考えてみれば、あれは単純な要素が幾つも絡まりあっているだけなのだ。
そこに刺激が通り、複雑なものを生み出す。それが思考だ。同じことを案山子でも考えればいい。単純なものとは何か。
土や水や空気、花や小さな虫、そういった命の組み合わせだ。そこから思考は生まれる」

「予言するんじゃない。知っているんだ」
日比野のその言葉に僕は、新興宗教信者の熱のようなものを感じた。

先のことがわかるとなれば、誰一人として知らん顔はしていられないはずだ。
また名探偵の話を思い出した。
僕が小説の中にいたら、きっと名探偵に詰め寄って、
「何が起きるかさっさと教えろよ。誰が死ぬんだ? ちょっと解決のページを前に持ってくればいいだけだろ」
と喚くに違いない。

「『一回しか生きられないんだから、全部を受け入れるしかねえんだ』って、ばあさんはそれに気づいたらしい」

「そんなに気落ちするなよ。勘が外れることだってある」と言ってくれる。
「でもさ」と僕は顔をしかめた。
「自分の投げた矢が絶対、的に当たっているものだと思っていてさ、それがてんで外れた地面に突き刺さっていたら、寂しいじゃないか」
「そういう時はだ」彼は足取りが軽い。
「落ちた場所に、自分で的を書けばいいんだよ」

名探偵は、いつも事件が起きるのを防ぐためではなく、解き明かすために存在している。
結果的には誰も救わない。はたしてそれでいいのだろうか。
絵空事の謎を解くよりも、まず困っている誰かを救うべきではないのか。
そんな切実な思いが数々のエピソードの向こうに見え隠れしている。
(解説 吉野仁)

さて、本文庫ではじめて作者の小説に接した読者は、この先、さらに驚かされるに違いない。
伊坂作品は、それぞれにリンクしていたり、共通の要素をもっていたりすることに気づくだろう。
しゃべるカカシの話が『ラッシュライフ』に出てくるかと思えば、その『ラッシュライフ』のなかのある人物が『重力ピエロ』に再登場する。
本作の主人公はコンビニ強盗の未遂犯だったが、『陽気なギャングが地球を回す』では奇抜な銀行強盗を企む個性的な泥棒たちが勢揃いするのだ。
(解説 吉野仁)

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内容(「BOOK」データベースより)
コンビニ強盗に失敗し逃走していた伊藤は、気付くと見知らぬ島にいた。
江戸以来外界から遮断されている“荻島”には、妙な人間ばかりが住んでいた。
嘘しか言わない画家、「島の法律として」殺人を許された男、人語を操り「未来が見える」カカシ。
次の日カカシが殺される。無残にもバラバラにされ、頭を持ち去られて。
未来を見通せるはずのカカシは、なぜ自分の死を阻止出来なかったのか?
卓越したイメージ喚起力、洒脱な会話、気の利いた警句、抑えようのない才気がほとばしる!
第五回新潮ミステリー倶楽部賞を受賞した伝説のデビュー作、待望の文庫化。

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2011/09/17

ざらざら

Zarazara2011
「ざらざら」★★★★☆
川上 弘美 (著)




「ラジオの夏」
「びんちょうまぐろ」
「ハッカ」
「菊ちゃんのおむすび」
「コーヒーメーカー」
「ざらざら」
「月世界」
「トリスを飲んで」
「ときどき、きらいで」
「山羊のいる草原」
「オルゴール」
「同行二人」
「パステル」
「春の絵」
「淋しいな」
「椰子の実」
「えいっ」
「笹の葉さらさら」
「桃サンド」
「草色の便箋、草色の封筒」
「クレヨンの花束」
「月火水木金土日」
「卒業」
収録


「パステル」がすき
小説を書く時にパステルカラーのくつしたを履く小説家のおはなし


夏の夕方に
窓を開けて
揺れるうすいレースのカーテンの気配をかんじながら
カルピス片手に
頬杖ついて
ぱらぱらめくりたい




出版社 / 著者からの内容紹介
熱愛・不倫・失恋・片思い・男嫌い・処女、そしてくされ縁・友愛・レズビアン。
さまざまな女性の揺れ動く心情を独特のタッチで描いた名品揃い。
クウネル連載20篇に他誌発表作3篇を加えた、ファン注目の川上ワールド。

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